2019年2月 奥日光、鬼怒川旅
2019年最初の一人旅。
昨年12月の伊根町以来2か月ぶりの一人旅です。
今回の目的地は栃木県、奥日光!
■2月20日
始発電車に揺られながら向かう。
霧の影響で電車は遅れて運行しているらしい。
午前7時頃、トイレに行きたくて南栗橋の駅で降りる。
そのホームから眺める外の世界は完全に霧に包まれて綺麗だった。
電車は20分程遅れて8時30頃に東武日光駅に到着。この頃には霧は完全に晴れていた。
この地点での標高が543m
普段登ってる天覚山より100m程高い。
ここからバスで湯滝入り口まで向かう。
バスはグングン山道を進んでガンガン標高を上げていく。
山道でのU字カーブの連続には肝を冷やす。
落ちたら確実にお陀仏というカーブをギリギリで曲がっていく。
窓側に座ってたから本当に死ぬかと思った。
他の乗客の方も同じように思っていたのか、唾を飲む音が聞こえるくらい静かな車内だった。
そして無事に湯滝入り口到着!!
ここに来るまでに全員が降りていてもう乗客は僕一人だけ。
標高約1400mということもあって雪が積もっていた。
今年は雪を見ることが出来ないと思っていたけど見れて嬉しかった。
というか、積もり過ぎ。アイゼンが必要なレベル。
凍ってしまった下り道を歩いてこけること2回。やろうと思えばそのまま下まで滑って行けたと思う。
バス停から5分ほどで湯滝に到着。
奥日光3名瀑の一つだ。
とにかく水量が凄い。迫力満点。
しかも近くで見ることが出来る。
滝壺まで近づこうとしたけど深い雪に覆われていて、一歩足を出したら膝近くまでズボボボボと沈んだのでこれは危ないと断念する。
でも夏なら真下から滝を見ることが出来ると思う。
周りにはアイゼンを装備し一眼レフを構えた、いわゆるガチ勢の人が7人ほどいた。
その中をスニーカーで闊歩しスマホで雑に写真を撮っていく僕を彼らはどう見ていたののか・・・。
もっと長く見ていたかったけど、ここから奥日光三名瀑の残り二つ、竜頭の滝と華厳の滝を見に行かなくてはいけない。
ここから竜頭の滝まで徒歩50分、華厳の滝までは2時間歩くことになる。
僕の一人旅はとりあえずの目的地を定めたお散歩だ。
歩きながら予定してない何かを見つけられたらいいな。
そうして歩き出した。
というか走り出した。
とにかく眺めが最高過ぎて走っていて気持ちよかった、何らかの奇声を放っていたかもしれない。
途中で可愛い雪だるまくんとの出会いもあった。
そして戦場ヶ原というところに辿り着いた。
どうやらこの一帯はラムサール条約に登録された湿原らしい。
日本じゃないみたいな美しさ。
この景観を眺めながら道を進んでいく。
日本ロマンティック街道と名付けられているのは伊達じゃない。
そして竜頭の滝に到着。
正直これはそんなにだった。
まあこんなもんかと早々に立ち去る。
歩いていたら中禅寺湖が見えてきた。
湖なのに何故か潮の香りがする。
風も強く、波が立っていたので、まるで海かと錯覚するほど。
向こう側には奥日光の山々が連なっている。
この景観を眺めながら湖の畔を歩いて華厳の滝まで向かうことにした。
そして華厳の滝に到着。
観瀑台も用意されているけど一番いい場所から眺めるには有料エレベーター(550円)に乗らなくてはいけないらしい。
華厳の滝は奥日光三名瀑に留まらず、日本三名瀑の一つとしても知られています・・・が正直滝が遠すぎて僕にはピンとこなかった。
やっぱり間近で見て迫力は水量を体感できるような滝の方が僕は好き。
その後、栃木県立日光自然博物館に行く。入館料は510円。
ちょうどシアターで「悠久の四季ー日光ー」が上映されるところだった。
他に客はおらず、シアターを完全に独り占め。
ベストな席を探すために何度も何度も移動した、一人じゃないとこんなことで出来ない。
奥日光の成り立ちと四季の映像が約20分間流れた。
物凄く綺麗で感動した。こんなの独り占めなんてこんな贅沢ないよ。
でも感動しすぎたのかな。
席に財布を置いたままにしてたみたいで、博物館を出るときに館員の方に渡してもらった。
危ない・・・!!
館員さんありがとうございます・・・。
.
それからお昼を近くのラーメン屋さんで済ませ、バスに乗って東武日光駅まで戻る。
またしても恐怖のU字カーブの連続に肝を冷やす。
悪天候でもこのバスは運行するんだろうか・・・。
雨や雪や風が強い日だと本当に曲がりきれなくて崖下に落ちてしまうのではないかというくらい恐ろしいU字カーブの連続。
どうにかこうにか無事に東武日光駅まで戻る。
そこから鬼怒川温泉を目指す。
2016年12月の鬼怒川旅で不完全燃焼だったので、そのリベンジを果たすのだ。
駅に降りた時に懐かしさを感じた。
一人旅で同じ場所で2度行くことのは初めてかも。
でも懐かしさを感じていると雨がポツリと降ってきた。
天気予報では一日中快晴のはずだが・・・。
本当はもう少しフラフラするつもりだったが早めに宿に向かうことにする。
途中でスーパーに寄って飲み物といつものじゃがりこを買う。
このスーパーは以前の鬼怒川旅で見つけていたのだけど、あの時は体力的に消耗して満身創痍で、寄っている余裕がなかったので今回ついに入れた。
こういう地元の人間御用達といったスーパーが好きだ。地元の香りが感じられる。
そして宿に到着。
今回お世話になるのは東急ホテルハーヴェストクラブ鬼怒川さん。
ハーヴェストは2017年3月に伊東で使って以来二度目。
相変わらずホテルのチャンネルで軽井沢のVIALAの宣伝をしていた。
お部屋お任せプランで予約をしたが、広いツインで川側のお部屋を用意してくれてとても嬉しい。
疲れているので早速温泉に入ることにした。
雨が本降りになっていたけど構わず露天風呂に入る。
冬の冷たい空気と温泉の暖かさのハーモニーが体を癒してくれる。
だが、頭上からの冷たい水はさすがに不協和音だ。
温泉から出て部屋に戻ると眠気に襲われて眠ることにした。
どちらのベッドを使うか悩んだが、テーブルに飲み物を置いていたんで奥のベッドを選んだ。
おやすみなさい。
■2月21日
午前1時に起床
おはようございます。
夜勤をやってるから体内時計がおかしくなっていて、宿に泊まってもいつもこのくらいの時間に目覚めてしまう。
お茶を入れて、読書や本日の予定を考えたりする。
宿でのこの時間は本当に至福のひととき。
この時間のために一人旅をしているといったら過言ではあるけど、嘘でもない。
午前6時。
大浴場の利用時間になったので朝風呂に行く。
昨日は雨が降っていたけど今日は完全に止んでいる。
澄んで冷えた朝の空気と温泉のハーモニーがたまらない。
白い月が少しづつ山の奥に沈んで行くのを眺めながらゆっくりと浸かる。
沈みきるまで見ていたかったけどのぼせてしまったので出る。
それから荷物をまとめ、部屋を片付け、ブログSNS用に写真を撮る。
いつでも出れる状態にしてから朝食バイキングへと向かう。
伊東のハーヴェストを利用した時の朝食バイキングでは沢山の料理が並んでいたが、ここではまさに朝食といったものしかなかった。
あの時は春休みで家族連れの宿泊客も多かったから特別に種類が多かったのだろうか。
しかし端の席で鬼怒川を見下ろし、山を眺めながらの朝食は最高と言っても足りないくらいだった。
朝からガツガツと大慌てで食べ、誰よりも早くバイキング会場を後にする。
部屋に戻り、歯磨きをしたら、そのままチェックアウト。
ホテルの方に「朝食バイキングは召し上がりましたか」と聞かれてしまった。ええ、食べました。
ハーヴェストは安定して質が高いなと思う。
色んなホテルチェーンを利用してきたけど、今のところ一番の好印象。
さあ!
一人旅二日目だ!
まずはホテルから徒歩20分ほどで着く鬼怒楯岩大吊り橋へ。
高さはあるけど橋はしっかりとしててあまり揺れないからそんなに怖くない。
裏の山に登れるかなと思って進んでいったけど、途中まで登ったところで立ち入り禁止になっていた。階段あるから登れそうなんだけどなー。
残念。
2年前、全てが上手く行かなくて失敗に終わりそうだった鬼怒川旅を救ってくれた龍王峡。
前回龍王峡の手前部分しか味わえなかったので今回は更に奥まで向かう。
あの時行かなかった龍王峡の奥には夢のような世界が広がっていた。
以前は天気が曇りだったから気付かなかったけど、水の色がこんなに緑色だなんて。
危ないけど岩を降りて川に近付いてみた。
そこはもう桃源郷のようだった。
「嘘でしょ、嘘でしょ」と何度も一人で呟いてしまった。
ここにしばらく留まる。何分くらいいたんだろう?
ずっと川を眺めていた。
岩をよじ登り、また元の道に帰り龍王峡を進んでいく。
どこまでもどこまでも続く渓谷。
そして絶景。
本当にどこまでも進んでいけそうで、2時間ほど進んで、標識があったので見るとまだ6㎞程歩けるらしい・・・。
でも戻らなくてはいけないし、なんだかもう満たされてしまったなということで引き返す。
行きとは角度を変えた美しさの龍王峡を戻っていく。
龍王峡駅に戻り、帰りの電車を調べる。
すると次は3時間後の電車になるらしい。
・・・3時間後?
いやいやいや、いやいや!!いや!嫌!
さすがにそれは待ち時間がしんどすぎる。
龍王峡から1時間歩いて鬼怒川温泉まで戻れば普通に電車があるのでそれで帰ることにする。
そういえば2年前もこうやって歩いたっけ・・・。
その道中で、またしても美しい山の姿を見ることが出来た。
これが見られるんだったら歩いてよかったな。
そして鬼怒川温泉まで戻り、特急に乗り込み、わずか2時間ほどで東京に舞い戻る。
今回の旅は過去最高レベルによかった。
絶景の数なら間違いなく過去最高。
今まで海の方ばかりに行ってたけど、山も美しいんだなと知れた旅でした。
ありがとう奥日光鬼怒川!!